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【トリックマジック】Electrick magic【最終1886 1位】

はじめに

こんにちは。
今回はインターネット大会「トリックマジック」に参加しました。

戦績

TNより 1886 (34-7) 1位
TNフィリー 1809 (23-2) 23位

※少し採用しているポケモンが違いますが、軸となる考え方は共通です。



考察

・ルールの特徴
ルールは、ゴーストタイプ限定のシングルバトルです。
使用可能プールはこんな感じ。

そもそものポケモン数も少ないですが、採用に値するポケモンとなると10数匹程度しかおらず、相手の並びも似たようなものになりがちです。
そのため、選出画面で相手の軸が判別しにくく相手の構築タイプに合わせた選出が難しいです。

つまり対面性能と崩し性能を選出の中に集約させる必要があるのですが、特にこのルールではこれが難しい点でした。

主な耐久ポケモンとしてはラウドボーンとサーフゴーがいます(アッキやタラプを持った型も多い)が、積み技による崩しはラウドボーンが、挑発や呪いといった搦手による崩しはサーフゴーがそれぞれ耐性を持っており、一貫する崩し手段としてはとにかく超高火力の技をぶつける以外にほとんどありません。しかし、拘りアイテムを持ってしまうと相手の行動保証に弱くなってしまいます。

その中で両要素を満たし得る唯一と言っていいポケモンがイダイトウ♂であると考えています。適応力ウェーブタックルやお墓参りによる高火力はもちろん、先制技のアクアジェットがテラスタル択に巻き込まれにくいことも高評価です。
強い要素の圧縮という点で必須のポケモンだったと感じています。




ラスタルの変遷
まず、対面的に組む場合は行動回数を確保するテラスタルの使い方になりやすく、影撃ちや不意打ちを無効、半減にするノーマルや悪が主流になります。
このテラスタルの使い方は弱くはないですが、後述する耐久系のポケモンへの対抗手段を1つ失うことになり、積極的に切りたい形ではないです。

また、物理方面の火力はイダイトウとそれ以外で大きな開きがあるため、耐久系のポケモンは水耐性のテラスタル(特に水)が優先されます。イダイトウ以外は等倍以下であればまあなんとかなります。

そこで、水テラス耐久を崩す手段として電気テラスが台頭してきた認識です。
水技こそ等倍ですが、電気打点でイダイトウとは殴り合えます。サーフゴーのゴールドラッシュは半減、その他の打点もほぼ等倍以下に抑えることができます。
特に、対面選出の中で崩しや誤魔化し要素になる電磁波を拒否することができるのも強力です。

また、電気テラスはメタられにくいのも強い点です。
強い地面技を覚えるポケモンが殆ど居ないのに加え、先ほども触れたように個人的にはイダイトウが必須級のポケモンだと考えているため地面テラスは裏目になることも多く難しいです。

このように、一過性の強さではなくある程度環境が進んでも強い要素かどうかはメタゲームにおいて真っ先に意識すべき点だと思います。

閑話休題




構築の流れ
ここまでの流れを基にイダイトウ、テラスタイプのメタの終着点である電気テラスミラーで最も強いと感じたラウドボーンを採用。

どちらも初手よりは裏に置きたいポケモンのため、初手に置けるポケモンとしてミカルゲを採用。

上位にはコノヨザル自体少ないと踏んでいたが、挑発コノヨザルが面倒だったためイージーウィン要素にもなる毒で対策することに。ゲンガーを採用。

相手のラウドボーンへの崩し要素としてCブースト&挑発ハバタクカミを採用。

最後に、初手のミカルゲミラーが不毛だったことと選出画面でラウドボーン+サーフゴーの並びを作った方が良いだろうということでミカルゲをワンパン出来る眼鏡サーフゴーを採用。
ただ、結果的にはほとんど出していない枠となってしまった。

こんな感じで完成。



採用しなかった主要ポケモンについて
ゾロアーク
このポケモンを語る上で考えなければいけない点は2つあります。
1つ目はそもそもの単体性能です。イリュージョンを抜きにして考えても影撃ち無効のタイプと気合いの襷の相性は最も良く、叩き落とすという技の性能まで含めて対面性能は高いです。

ただ、ゾロアークミラーが基本的には同速勝負になってしまうことを考えると初手には起き辛く、ラウドボーンやイダイトウを裏に置きたい今回の構築にはマッチしないように思いました。

そこで2つ目のイリュージョンの強さについて考えてみます。
今回はゾロアークを選出しない場合の強さ(選出画面にいることによる強さ)ということになります。

3匹目を見せていない段階で安易にゴースト技を撃たせないのが強みですが、ミカルゲはゴースト等倍、ラウドボーンは基本的にテラスを切る、イダイトウはカシブでゴースト技がケアできるため、特に活かせる場面がありません。
一方でゾロアーク対策を初手に呼んでしまうのが不利益に働く場合もあります。特にドラパルトはテラス鉢巻ドラゴンアローまでされると初手のミカルゲが倒されてしまいなるべく呼びたくないポケモンであり、今回はゾロアークの採用を見送りました。

ミミッキュ
行動保証が強いルールであることは確かだが、ゾロアークを前に対面性能を確保するには草分けが必須であり、技構成的に呪いとの両立が難しいため崩し手段に欠ける点と、ノーマルテラスのケアのためにじゃれつくを押さなければいけない場面が多い点が難しいと感じます。

カシブのみをイダイトウに持たせていた関係上、草分け投げつける@でかいきんのたまを真剣に考察していたくらいには持たせるものが無く、結果的に不採用としました。

個体紹介


ミカルゲ 炎テラス
すり抜け/ロゼルの実
勇敢 H252 A252 B4/157-158-129-*-156-128-36 ※S0
しっぺ返し/不意打ち/影撃ち/どくどく

しっぺ返しを後攻で撃ちやすいよう最遅

ほぼ全ての相手に初手で投げていた。
ゴースト統一ということで悪半減以下のポケモンが存在せず、また最終進化系の中では最も素早さが遅いことから、高火力悪打点のしっぺ返しを最も上手く使いこなせるポケモンだった。
初手に出すポケモンとしてはどくどくの存在が大きく、特にラウドボーン等の安易な後投げを許さないため初手の撃ち合いを完遂することが出来る。
ラウドボーンとの縦の相性も良く、ロゼルを盾にミミッキュに毒を入れた後や、起点にしようと出てきたサーフゴーが再生を押すタイミングでラウドボーンに引く立ち回りを何度も行った。


ラウドボーン電気テラス
天然/食べ残し
穏やか H252 B60 D196/211-*-128-130-132-86
フレアソング/テラバースト/守る/怠ける

HB:陽気珠ミミッキュのシャドークロー+じゃれつく(電気テラス後)を残飯回復1回込みで253/256耐え(後投げ想定)

テラス枠。
電気テラバは水テラスしかサーフゴーやイダイトウへの主な打点として使用した。
HDに厚く割いているため、耐久振りサーフゴーのシャドーボール程度であればDが1段階下がっても十分回復が追いつくため、ノーマルテラスではない影響もそこまで感じなかった。
食べ残し+守るの採用により、相手のテラスや技選択を様子見したり、受けられる範囲を広げることができる。
また、怠けるのPPを温存できるため比較的早い時間帯からTODを仕掛けられるのも良い点だった。特に、TODプランはイダイトウのお墓参りの威力を上げずに勝利出来るため、狙える際は積極的に狙っていた。


イダイトウ♂水テラス
適応力/カシブのみ
意地っ張りH92 A76 B252 D4 S84/207-156-117-*-4-109
ウェーブタックル/お墓参り/アクアジェット/凍える風

HB:意地イダイトウの150お墓参りをカシブ込み確定耐え
S:-1最速ミミッキュ抜き

主に3体目として選出。
1on1での撃ち合いが非常に強く、相手のラス1イダイトウにも強いおかげで、ラウドボーンが受からない(orシャドボDダウン等の確率を考えると不利な)時に対面的にラウドボーンを撃ち合って切る動きが取れる。
水技で圧力をかけられるおかげで、水テラスを切られた場合は電気ラウドボーンで相手をし、それ以外にはウェーブタックルを通していける攻撃面の補完が強みの1つである。
また、Bに努力値を大きく割いているおかげでラウドボーンが苦手寄りなソウブレイズに大して後投げして負荷をかけられる点も相性が良い。


ゲンガー無テラス
呪われボディ/気合いの襷
臆病 B4 C252 S252/135-*-81-182-96-178
祟り目/電磁波/どくどく/どくびし

基本的に上位相手に出すつもりは無かったが、コノヨザルが見えたときや、あからさまにどくびし展開の構築に対してはたまに投げていた。
投げる際は基本的に初手では無く裏から投げることを想定していたので、立ち回りの制限されるスカーフではなく襷での採用。


ハバタクカミ電気テラス
古代活性/ブーストエナジー
控えめ H4 B196 C116 D4 S188/131-*-100-187-156-179
ムーンフォース/10万ボルト/瞑想/挑発

HB:型破りイダイトウの陽気ウェーブタックル15/16耐え(目安)
S:最速110属抜き

ラウドボーンに強いCブースト&挑発、サーフゴーに強い電気テラス&瞑想をそれぞれ組み込んだ。
面白いポケモンではあったが、ミラーやスカーフイダイトウ等を考えるとラウドボーンを優先して選出することが多かった。


サーフゴー水テラス
黄金の体/拘り眼鏡
控えめ H228 B4 C212 D4 S60/191-*-116-198-112-112
ゴールドラッシュ/シャドーボール/10万ボルト/トリック

C:ゴールドラッシュでH振りミカルゲが倒せる程度
S:麻痺したスカーフイダイトウ抜きのライン+3

ミカルゲミラーの解決とラウドボーンへの圧力を考えて眼鏡で採用。
ほとんど出せていない枠なので、再考の余地のある枠だった。
個人的に見せポケという概念があまり好きではないのだが、果たしてこのルールで6匹を投げ分けられる構築を組むことは出来るのか、、

選出等

8割がた
ミカルゲ+ラウドボーン+イダイトウで投げていました。

フェアリー技にラウドボーン投げ、炎技(無念の剣)にイダイトウ投げ等最低限の後投げが可能で、数的不利を取らない立ち回りが出来るのが好感触でした。
また、基本選出が皆下から殴るポケモンなので、何故か少し流行っていたレッドカードミミッキュに全く弱くないのも嬉しい点でした。

一方、一致テラスタル+拘りアイテム等でミカルゲを一撃で倒されると厳しい試合もあり、そこは明らかにウィークポイントだったと感じます。

おわりに

パルデアプロローグに続いて1位を取ることが出来ました✨
上手く行きすぎていて少し怖いですが、少なくとも1位争いが出来る位置にいないと取れない順位であることも確かなので、そこは素直に喜ぼうと思います。

またどこかのインターネット大会でお会いしましょう。



(おまけ)